空海像と五鈷の不思議

皆様方も、弘法大師空海が右手で五鈷という、密教の法具を持ち、 左手には数珠を持つと言う座像を一度は見たことがあると思います。 勿論、私も何度も見ていますが、最初に見たころから、ある 違和感を覚え、それは今でもずっと感じていることが有ります。 写真で分かる様に、右手で五鈷杵を持つ手の不自然な形のこと  なのですが、気になりませんか! 自分で同じ様にしてみても五鈷を持つ右手をグイと捻じる様に、 手のひら側を正面に向けることには手首や肩関節までも余分な力が入り、 大変疲れるのですが、このことに何か理由の様なものがあるのか どうか、ずっと疑問に思っていました。 その疑問の答えの一つが、ある本に書かれているのを見つけ、大変 参考になりましたので、少し以下に引用して見たいと思います。 ・・・その本は、僧侶で仏師の西村公朝氏の『仏像の声』・・・ という本になりますが、その中で 「すべての法力を感知する  弘法大師像」という項目があり そこで、この不思議な持ち方についての説明がされていました。 ・・・五鈷は、五智如来を抽象的に表している。 五鈷の両端は、それぞれが東西南北の四方仏を表し、その真ん中が 大日如来になり、両端がそれぞれ胎蔵界と金剛界を表しています。 五智如来 (阿閦如来・東 阿弥陀如来・西 宝生如来・南 不空成就如来・北) その真ん中を握っているのは、形と働きの両世界(毘盧遮那仏)を 握っているという事…

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